旅の計画 / どこに降るか

オリエンタルランド系が出資した白馬の会社は、白馬乗鞍スキー場の立て直しを担ってきた

東京ディズニーリゾートの運営会社の子会社が、白馬村のズクトチエに8,800万円を出資しました。この会社が白馬のどのスキー場・宿・食堂に関わってきたのかを、スキーをする側から整理します。

10月22日、東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドの子会社が、長野県白馬村の会社に8,800万円を出資したと発表しました(TBSの報道)。

報道は出資の話で終わっています。ここでは、出資を受けた会社が白馬で何に関わってきたのか、この冬に滑りに行く人に関係するのはどこかを、発表資料と当サイトのデータから並べます。

何が発表されたか

ズクトチエの発表によると、次のとおりです。

  • 出資したのは、オリエンタルランドの全額出資子会社 オリエンタルランド・イノベーションズ(2020年設立)。ベンチャー企業などに出資する会社です。
  • 出資を受けたのは、白馬村の 株式会社ズクトチエ(2022年7月設立)。2026年9月に第三者割当増資で8,800万円を受け入れました。
  • オリエンタルランド・イノベーションズが、地方で観光施設の企画から運営までを手がける会社に出資するのは初めてです。
  • 少数株主としての出資で、オリエンタルランド側から役員は入らず、ズクトチエの経営体制は変わりません。
  • 資金は、観光施設をつくること、古い施設を立て直すこと、人の採用に使うとしています。

つまり、白馬のスキー場をオリエンタルランドが運営するわけではありません。地元の会社に資金を入れ、運営はその会社が続ける形です。

ズクトチエが関わってきた所

共同代表は2人です。和田寛さんは2014年から白馬で働き、2023年10月まで白馬岩岳の運営会社(岩岳リゾート)の社長でした。太田悟さんは白馬生まれで、白馬観光開発で営業の責任者を務めたあと、2022年にズクトチエを立ち上げました(会社紹介)。

発表によると、白馬村・小谷村・大町市で20近くの施設や事業に関わり、そのうち11件は2022年7月の設立後に新しく手がけたものです。スキーをしに行く人に関係しそうな所を、エリアごとに並べます。

エリア場所何か
白馬乗鞍白馬乗鞍温泉スキー場運営会社(白馬アルプスホテル)の経営を2024年1月から受託
白馬八方白馬八方 山吹食堂104席の食堂。2024年12月開業、通年営業
白馬岩岳B&D HAKUBA IWATAKE/&Deli「ロッジいとう」を建て直した9室の宿とレストラン。2026年1月開業
白馬岩岳THE GAKUSUI HAKUBA IWATAKE宿「岳水」を建て直した14室のホステル。2025年12月開業
栂池DJ Bar Steam Hakuba営業をやめていた温泉施設を建て直したバー。2025年1月開業
青木湖(大町市)ao LAKESIDE CAFE/Hakuba Zekkei Sauna “ao”湖のほとりのカフェとサウナ。2024年開業

開業時期・席数・客室数は、ズクトチエの発表(2026年10月22日)によります。

八方の山吹食堂を、発表は「泊食分離の受け皿」と説明しています。宿は素泊まりにして、夕食は外で食べる形のことです。岩岳の GAKUSUI も1階に飲食店を入れ、岩岳エリアの夕食の場を増やしたとしています。宿を選ぶとき、夕食が付かない宿なら、歩いて行ける所に食べる場所があるかを先に確かめておくと安心です。

2026年10月には、ハム・ソーセージの「白馬ハム」の製造・販売も引き継ぎました(承継の発表)。冬以外の閑散期に雇用を保つためと説明しています。

白馬乗鞍で何をしてきたか

滑る人にいちばん関係するのは、白馬乗鞍温泉スキー場です。

ズクトチエは、ホテルとスキー場を運営する白馬アルプスホテル(会社)の経営支援を2023年に始め、2024年1月から経営を受託しています(2024年の提携の発表)。発表では、団体旅行中心だった客を個人旅行中心に切り替え、隣の白馬コルチナとの連携を強め、約2年で売上を1.4倍にしたとしています。

2026年4月からは、ホテルの建物を別の会社(Plan・Do・See ALPS)に貸し、白馬アルプスホテルはスキー場の運営に力を集める形にしました。

コルチナとの連携は、リフト券に表れています。2026/27シーズン、白馬乗鞍のリフト券はすべて白馬コルチナと共通です。1日券は窓口で6,500円、公式のネット販売で6,100円でした(当サイトの料金一覧、コルチナの料金ページ)。同じ白馬バレーの八方尾根は、ピーク期の窓口で9,800円です。

白馬乗鞍は、どれくらい雪が降るか

白馬乗鞍は白馬バレーの北の端、白馬乗鞍岳のふもとにあり、八方尾根や五竜ほど名前は知られていません。当サイトのデータで並べると、こうなります。

白馬乗鞍白馬岩岳白馬八方尾根
12冬の平均降雪635cm668cm414cm
全国の順位22位17位74位
いちばん少なかった冬380cm380cm301cm
12月の平均降雪189cm204cm126cm

12シーズン(2014/15〜2025/26)の12〜3月の合計を平均した、気象モデル(ERA5)の計算値です。

白馬乗鞍は、八方尾根より平均で1.5倍ほど降ります。いちばん少なかった冬でも380cmで、八方尾根の平均(414cm)に近い量です。12月の降り方も多く、年末年始の雪を気にする人には数字の上で分のいい山です。リフト券は八方尾根のピーク期の窓口より3,300円安く、雪は多い組み合わせです。白馬のどの山にするかの比べ方は白馬のスキー場の降雪比較にまとめています。

ほかに、当サイトで確かめた設備は次のとおりです(白馬乗鞍のページ)。

  • 標高差798m、コース14本。最大38度の斜面とモーグルコースがあり、圧雪をかけない所も残している
  • 若栗温泉の源泉がスキー場の敷地にあり、日帰り入浴ができる
  • 白馬アルプスホテルのゲレンデ側入口のすぐ前に、ネットで囲まれた無料のキッズパークがある
  • 若栗ゲレンデ側に日帰り用の無料駐車場がある

今季の営業は、白馬乗鞍が12月12日から2027年4月4日までの予定です。3月22日からは若栗側だけの営業になります(白馬乗鞍の公式)。隣のコルチナも12月12日オープンの予定で、共通券の2カ所が同じ日に始まります(オープン日の一覧)。

これから何が変わるか

今回の資金を白馬乗鞍のどこに使うかは、まだ発表されていません。

参考になるのは、和田さんと太田さんが運営に関わった白馬岩岳です。岩岳は山頂のテラスやカフェで、雪の無い季節に人を呼ぶようにしたスキー場です。運営会社の親会社の発表では、2024年の夏から秋の来場者は約25.5万人で、2016年(約2.5万人)のおよそ10倍になりました(日本スキー場開発の発表)。和田さんには『スキー場は夏に儲けろ!』という著書もあります。

白馬乗鞍で同じことが起きるとは限りません。ただ、ホテルを外に任せてスキー場に力を集めたところへ外から資金が入ったという点で、白馬乗鞍はこれから手が入る側の山です。滑る側から見れば、雪の量では白馬バレーの上位にいながら、まだ大きく手の入っていない山です。

数字について

この記事の降雪は、気象モデル(ERA5)で同じやり方で計算した値です。日本の山では実際の積雪計の値より少なく出る(おおむね6割)ため、スキー場の公式発表とは並べず、スキー場どうしの比べ方として読んでください。白馬乗鞍と白馬コルチナは、気象モデルではほぼ同じ値になります。

出資の内容と、ズクトチエの施設・売上の数字は、ズクトチエの発表(2026年10月22日)によります。当サイトでは確かめていません。リフト券の値段は当サイトが公式ページで確かめた値で、販売の途中で変わることがあります。買う前に公式サイトを確かめてください。

よくある質問

オリエンタルランド系が出資した白馬の会社はどこですか?

白馬村の株式会社ズクトチエです。オリエンタルランドの全額出資子会社、オリエンタルランド・イノベーションズが8,800万円を出資したと、2026年10月22日に発表されました。

白馬のスキー場がディズニーのようになるのですか?

その計画は発表されていません。出資は少数株主としてのもので、オリエンタルランド側から役員は入らず、ズクトチエの経営体制も変わらないと発表されています。

ズクトチエはどのスキー場に関わっていますか?

白馬乗鞍温泉スキー場です。運営会社の白馬アルプスホテルの経営支援を2023年に始め、2024年1月から経営を受託しています。

白馬乗鞍のリフト券はいくらですか?

2026/27シーズンは隣の白馬コルチナと共通のリフト券で、1日券は窓口で6,500円、公式のネット販売で6,100円です(当サイトの料金一覧で確認した値)。

予約する

当サイトでは予約を扱っていません。日本のスキー宿が実際に載っているのは以下です。

広告を含みます。PR は、予約が成立すると当サイトに紹介料が入るリンクです(楽天)。印の無いものは提携していません。

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