年末年始のスキー、12月の雪はあてになるか。北海道と本州を12冬で数えた

全国397カ所の12冬の12月を、1年ずつ数えました。12月に平均60cm以上降るスキー場のうち、北海道は46カ所中40カ所が、いちばん悪い12月でも平年の半分以上を保ちました。北海道以外では196カ所中23カ所です。2015年12月は、397カ所中250カ所が平年の半分に届きませんでした。

年末年始の旅行は、日程を動かせません。休みは決まっていて、雪が遅れたからといって予定を組み直す人はいません。だから知りたいのは、12月にどこがいちばん降るかではなく、どこなら12月に外れたことがないかです。

その2つは、違うスキー場になります。

全国397カ所のスキー場の、直近12冬の12月を1年ずつ見ていきます。日程を動かせない旅行で知りたいのは、これです。12月は、いちばん悪い年にどこまで落ちたか。

北海道と本州で、答えが分かれる

12月に平均60cm以上降るスキー場を取り出します。12月の雪がもともと少なすぎる場所を外すための線です(理由は「測り方」に書きました)。それぞれ12冬でいちばん悪かった12月を見ます。

スキー場いちばん悪い12月でも平年の半分以上を保った
北海道4640カ所(87%)
北海道以外19623カ所(12%)

12月に降る量だけなら、本州のほうが多くなっています。中央値は本州71cm、北海道62cmです。本州に無いのは「底」です。12冬でいちばん悪い12月に、平年の何割が残ったかの中央値は、北海道53%、本州37%でした。

年末年始に北海道を選ぶ理由は、これに尽きます。そして、ほかのサイトがよく載せているシーズンの平均降雪量には、この差は出てきません。

名前を聞くスキー場では

スキー場12月の平年12冬でいちばん悪い12月平年に対する割合
キロロ86cm56cm65%
ルスツ53cm34cm64%
トマム62cm35cm57%
サッポロテイネ60cm35cm58%
富良野69cm42cm61%
ニセコグラン・ヒラフ83cm40cm48%
白馬八方尾根126cm55cm44%
苗場120cm52cm43%
野沢温泉127cm51cm40%
妙高杉ノ原98cm43cm44%
斑尾高原121cm45cm37%
安比高原111cm36cm32%
蔵王温泉67cm17cm26%

見るのは右の列です。野沢温泉の12月はキロロより平均で5割多いのに、いちばん悪い年は51cmでした。蔵王温泉の悪い12月は17cmです。

この表に挙げた北海道のスキー場の中では、ニセコがいちばん悪い12月に大きく落ちています(平年の48%)。車で40分ほどのルスツ、1時間半ほどのキロロのほうが、悪い年に強く残っています。

2015年12月に何が起きたか

2015年12月は、この12冬でいちばん強かったエルニーニョの冬に当たります。全国で見ても12冬でいちばん悪い12月で、スキー場の中央値は34cm。良い年の76〜95cmを大きく下回りました。397カ所中250カ所が、平年の12月の半分に届きませんでした。

減り方は、地域でまったく違いました。

地域スキー場2015年12月、平年に対する割合
北海道8763%
中部・上越・長野17244%
東北8938%
西日本4911%

スキー場ごとの割合の中央値です。

西日本には、ほぼ12月がありませんでした。北海道は少なめでも、滑れる冬でした。

理由は、日本の冬そのものを形づくっている仕組みと同じです。北海道の12月の雪は、日本海を渡ってくる冷たい空気が降らせます。その寒気は北海道にいちばん早く、いちばん強く届きます。本州の12月は、その形が早くできるかどうかにかかっていて、暖かい年にはできません。

アメリカの気候予測センターは、今冬に強いエルニーニョになる確率を90%以上と見ています。これは同センターの予報で、当サイトの予報ではありません。エルニーニョの冬に日本の雪が実際にどうなったかは、別の記事(英語)で測っています。前回の強いエルニーニョでいちばん大きく減ったのが、12月と、南西の地域だったことは知っておく価値があります。

12月がいちばん安定しているスキー場

全国のスキー場を「いちばん悪い12月に平年の何割が残ったか」で並べると、上位10カ所はすべて北海道で、11位が群馬の高原にある草津温泉です。表は、そのうち12月の平年が68cm以上の北海道のスキー場です。太字の2カ所は、行く先として選ばれやすい場所で、草津のすぐ下の12位と13位です。キロロと札幌国際は6km離れていて、気象モデルの同じ格子に入るので、同じ値になります。

スキー場12月の平年いちばん悪い12月
美深85cm60cm(71%)
積丹87cm61cm(70%)
和寒東山74cm51cm(68%)
朝里川温泉77cm51cm(66%)
小樽天狗山77cm51cm(66%)
カムイスキーリンクス68cm45cm(66%)
旭ケ丘89cm59cm(66%)
キロロ・札幌国際86cm56cm(65%)

札幌国際は札幌駅から直線で23km、市内からバスで行けます。キロロは小樽から14kmで、ホテルが2つあります。ほかは、リフトが1〜2本の地元のスキー場です。

どう予約するか

  • 年末年始に日程が固定なら、北海道。理由は平均ではなく底です。
  • 本州の雪を滑りたくて、日程を動かせるなら、1月に。本州の強みが出るのは1月で、ほとんどの場所で1月がいちばん降ります。
  • 本州で12月にすでに決めているなら、標高の高いところを。当サイトの数字は標高の差をほとんど拾えないので、これは数字ではなく一般論です。
  • 飛行機を取る前に、オープン日を確かめる。北海道の主なスキー場の多くは11月28日に開きます。公式サイトで確かめたオープン日の一覧に、確かめた日も添えています。

測り方

  • 12月の降雪は、各スキー場の座標での12月1日〜31日の合計です。気象モデル(ERA5 再解析)の値を、日本時間で2014〜2025年の12月ごとに合計しました。「12月の平年」はその12回の平均、「いちばん悪い12月」は最も少なかった1回です。60cmで線を引いたのは当サイトの判断で、もともと12月の雪が少ないスキー場では、割合が数cmの違いで大きく動いてしまうからです。
  • 地域は都道府県で分けています。東北は青森から福島の6県、西日本は近畿・中国・四国・九州、本州のそれ以外を中部・上越・長野としました。
  • これはモデルの値で、スキー場の公表値より低く出ます。実測の6割弱で、山が高い場所ほど低く出ます(北海道は5割ほど)。この記事は同じスキー場の12月どうしを比べているので、その使い方には向いています。
  • エルニーニョの見通しは、アメリカの気候予測センターが2026年9月10日に出したものです。当サイトは予報を出していません。出かける前は、気象庁とスキー場の情報を確かめてください。

出典:Open-Meteo の過去の気象データ(ERA5 再解析、コペルニクス気候変動サービス)、気象庁「過去の気象データ検索」、アメリカ海洋大気庁 気候予測センター。

よくある質問

年末年始に雪が確実なのはどこですか?

北海道です。12月に平均60cm以上降るスキー場のうち、北海道は46カ所中40カ所が、12冬でいちばん悪い12月でも平年の半分以上を保ちました。北海道以外では196カ所中23カ所でした。

本州のほうが12月の雪は多いのではありませんか?

平均では本州のほうが多く、中央値は本州71cm、北海道62cmです。違うのは悪い年の底で、いちばん悪い12月に平年の何割が残ったかの中央値は、北海道53%、本州37%でした。

エルニーニョの年は12月の雪が減りますか?

2015/16の強いエルニーニョの冬は、12月がいちばん大きく減りました。全国のスキー場の中央値は34cmで、良い年の76〜95cmを大きく下回り、397カ所中250カ所が平年の半分に届きませんでした。地域別では北海道が平年の63%、西日本は11%でした。

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